パート・アルバイトの人事制度をつくる観点は、正社員と同じです。(1)求める基準をつくる、(2)定期的にチェックする仕組みを設ける、(3)時給決定のルールをつくる、といった事が必要になります。
ただし、店長や主任クラスが扱いづらい仕組みや、パートスタッフから見て分かりにくい仕組みは不向きであるため、シンプルな人事制度づくりに留意します。
下記は、人事制度の一部である「求める基準をつくる」一例です。
■パート・アルバイトのランク例(社員の等級基準)
等級 | グレード | 求められる役割 |
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P-4 | エキスパート | 社員の主任に近い仕事ができる(特売品の発注、売場づくり、パートスタッフの人事評価等)レベル |
P-3 | ミドル | 売場や入荷の状況を見ながら1日の仕事の段取りを組み、かつ新入パートスタッフの教育ができるレベル |
P-2 | ジュニア | 1日の大まかな仕事については指示を受けるが、作業については一人でできるレベル |
P-1 | トレーニー | 試用期間として、細かな指示を受けながら作業を行うレベル |
■鮮魚部門の基準例
P-2 : ジュニア | P-3 : ミドル |
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・部門において、戦力として活躍できる ・標準以上の作業スピードで仕事ができる |
・部門全体の段取りが組める ・ほぼ全ての仕事でイレギュラー対応ができる |
【勤務態度】
・他のスタッフの模範となるような気持ちの良い挨拶ができる 【お客様への対応】 ・入荷商品や売場の状況を総合的に判断して、作業の段取りが組める
・値付けが正しくできる ・売れ行きや、時間帯別に応じた商品づくり、補充の提案ができる
・鮮度を判断し、劣化商品の撤去ができる ・職場の安全・衛生に人一倍気を遣い、きれいな仕事場を保っている 【スタッフ間連携】 |
【人材育成】
・他のスタッフの勤務態度が悪ければ、的確に指摘している
・新入パートの初期教育が正しくできる 【作業】 ・前日仕からの越し商品、パック詰め商品の値付け、陳列ができる 【売場】 ・店舗の基本レイアウトに沿いながらも、売れ行きに合せたレイアウト変更ができる 【販売意識】 ・売れ筋の在庫に対する意識が高く、常に売上を意識した仕事ができる 【スタッフ間連係】 ・部門全体の作業効率を考え、他人の作業状況を見てフォローに入る事ができる |